📅 公開日:2025年10月29日
🕰️ 最終更新日時:2025年10月29日
✍️ 著:環奈
🌸あらすじ
戦火が止み、理の光が西国へ渡った。
その地で環たちが出会ったのは、時を操る智の理を継ぐ少女・毛利元就。
彼女は戦で傷ついた人々を救うため、「理の福祉」と呼ばれる集いを開いていた。
剣ではなく言葉で、理を癒す者たちの物語が、静かに始まる。
⚙️本文
潮風の中、祈りの旗が揺れていた。
戦が終わっても、心に残る傷は消えない。
環たちは、瓦礫の町で“人々が語り合う場”を見つけた。
それは、剣を持たない者たちが輪を作り、痛みを分かち合う小さな集会だった。
その中心にいたのが、白衣をまとい、細い杖を持つ少女――毛利元就。
彼女は微笑みながら言った。
「戦は終わりました。でも、心の戦はまだ続いています。
だから今こそ、“理の福祉”が必要なのです。」
環は頷き、剣を地に置く。
「束ねの剣は、理を導くためにある。でも、導かれる側の声を聞かなければ、理は空になる。」
💬理の福祉会議
集会には、戦で家を失った者、怪我を負った者、家族を亡くした者たちがいた。
毛利は一人ひとりの話を丁寧に聞き、
「理の傷を癒すには、まず“聞く”ことから」と告げた。
「人は、理解されることで立ち上がれる。
理とは力ではなく、“共に生きる知恵”なんです。」
半兵衛が記録を取り、忠勝は子どもたちの遊び相手になり、
天草は祈りを、環は励ましの言葉を添えた。
その輪は、戦よりも強く、静かに広がっていった。
🌙理の対話
夜、環と毛利は焚き火の前で語り合う。
環「理を束ねるだけでは足りないのね。」
毛利「束ねた理を、どう分け与えるか。それが“福祉”です。」
環「理の福祉……美しい言葉。」
毛利「理が誰かのためにある限り、この国は何度でも立ち上がります。」
風が吹き、火が優しく揺れた。
それは戦の炎ではなく、人のぬくもりの炎だった。
🌌クロノスの囁き
――智の理、時を整う。
争いのあとに芽吹くのは、共に生きる“理の福祉”。
「次に現れるは、魂の理を継ぐ者。」
💫次回予告
時は癒え、理は海を渡る。
四国に吹く風が、新たな理(ことわり)を運ぶ。
義と炎が交錯する島国の戦い、その奥に潜む“影の理”とは。
― 次回『四国攻防』、新たな戦いの幕が上がる ―
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画像の説明:
雪の森に立つ銀髪の女性武将。鎧をまとい、杖のような武器を手に静かに前を見つめている。戦国ファンタジー「毛利元就編」を象徴する凛とした冬の情景。


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