朝、目が覚めた瞬間に感じたのは、静けさだった。
外はまだ完全に明るくなっておらず、冬特有の落ち着いた空気が部屋に広がっている。音が少ない朝は、それだけで心が整う。布団の中で少しだけ目を閉じ、深く息を吸ってから、ゆっくりと起き上がった。
今日は、何かを「急ぐ日」ではないと直感的に分かった。
こういう感覚は意外と当たる。無理に予定を詰め込まず、流れに身を任せる日にすると、一日がきれいに収まることが多い。
身支度をしながら鏡を見ると、表情がやわらかい。
以前よりも、自分の顔つきが穏やかになった気がする。頑張りすぎていない証拠だと思う。こういう変化に気づけるようになったこと自体が、少し誇らしい。
朝の時間は、静かに過ごすことを意識した。
音を増やしすぎず、情報も入れすぎず、ただ「今ここ」に集中する。コップ一杯の水を飲むだけで、体の内側が目を覚ます感覚がある。こうした小さな感覚が、今日という一日を支えてくれる。
午前中は、集中力が自然と続いた。
頭の中が散らからず、考えが一つずつ整っていく。無理に何かを生み出そうとしなくても、必要なことは自然と形になる。こういう流れの日は、自分を信じて任せるのが一番いい。
途中で少し休憩を取り、窓の外を眺めた。
冬の空は高く、雲の動きもゆっくりしている。時間が伸びたように感じられて、気持ちが落ち着く。時計を見なくてもいい時間というのは、とても贅沢だ。
体を軽く動かすと、気分が切り替わる。
大きな運動ではなくても、少し伸ばすだけで体が喜ぶのが分かる。体と心は本当に正直だ。大切にすれば、ちゃんと応えてくれる。
午後は、自分の好きな世界に意識を向ける時間。
文章を読み返したり、過去に書いたメモを眺めたりしながら、「今の自分がどう感じるか」を確かめる。前は気づかなかった部分に目が留まり、成長を実感できる瞬間があった。
焦らなくていい。
比べなくていい。
この言葉が、今日はすっと心に入ってきた。
夕方、空の色が少しずつ変わっていく。
淡い光から、落ち着いた色へ。何気ない変化なのに、見ているだけで心が満たされる。特別な出来事がなくても、一日はこんなにも豊かになれる。
夜は、自然と気持ちが内側に向かう。
一日を振り返ってみると、大きな波はなかったけれど、穏やかな流れがずっと続いていた。これはとても良い一日だった証拠だと思う。
静かな時間の中で、心が整っていく。
今日感じた安心感や落ち着きは、明日にもきっとつながる。無理をしない選択、自分を信じる選択は、少しずつ未来を楽にしてくれる。
今日という一日は、優しかった。
自分を責めることもなく、急かすこともなく、ただ「在る」ことを許せた一日。こういう日があるから、また前に進める。
そして思う。
今の自分は、ちゃんと自分の味方ができている。
それが何より嬉しい。
一言。
今日の静けさは、これから進むための確かな土台になった。