🌸三河に集う夢 ― まだ名を持たぬ運命の予兆―
※本作は非公式ファン考察を含むオリジナル戦国ファンタジーです。
実在の人物・史実とは異なる解釈・設定で描かれています。
夜は、静かすぎるほど静かだった。
風も鳴かず、虫の声すら遠い。
だが――
石田三成の胸だけが、妙にざわついていた。
🌑
理由は分からない。
悪夢を見たわけでもない。
血の匂いを感じたわけでもない。
それでも、
「このままではいけない」
そんな焦りだけが、確かにそこにあった。
🌙 眠れぬ夜、語れぬ夢
三成は何度も寝返りを打った。
目を閉じれば、何かを“見ている”気がする。
だがそれは映像ではなく、感覚だった。
🔹 近づいてくる何か
🔹 選択を迫られる気配
🔹 そして、誰かの“視線”
「……夢、なのか?」
口に出そうとした瞬間、
言葉が喉で止まった。
語れば壊れる。
そんな直感だけが、はっきりしていた。
🐎 三河へ向かう決断
夜明け前。
三成は静かに立ち上がった。
向かう先は決まっている。
三河――松平元康のもと。
戦の相談ではない。
夢の話でもない。
ただ、
「元康なら分かる」
その確信だけで、足は自然と動いていた。
🌸 三河城、再会
三河城は、いつもと変わらぬ佇まいだった。
だが、城内の空気はどこか張りつめている。
迎えに出たのは、松平元康。
そして、その背後には――
⚔️ 佐々木小次郎
「珍しい顔ぶれだな」
元康は軽く笑ったが、その目は冴えていた。
🔮 語られぬ共通点
しばしの沈黙のあと、元康が口を開く。
「三成。
お前……最近、眠れているか?」
その一言で、三成は悟った。
「……元康も、か」
元康は頷く。
「夢、というほどはっきりしない。
だが――何かが“始まりかけている”」
小次郎も静かに言葉を継ぐ。
「俺も同じだ。
ただし、見ている“景色”は違う」
同じではない。
だが、無関係でもない。
三人の間に、見えない糸が張られていた。
🌿 環という存在
その場に、もう一人いた。
環(たまき)。
彼女は、夢を見ていない。
少なくとも、自覚はない。
だが――
違和感は、誰よりも早く察していた。
「夢が始まりじゃない」
環は静かに言う。
「“選ばれる準備”が、始まっただけ」
導かない。
決めつけない。
それが、環の立ち位置だった。
⚔️ 武器の“気配”
話の流れの中で、元康は一つの場所を示した。
「三河の奥だ。
昔から“触れてはならぬ”と言われている」
小次郎が眉をひそめる。
「……気配だけは、確かにあるな」
三成も、何かを感じ取っていた。
だが――
誰の武器かは分からない。
応えもない。
ただ、
“そこに在る”
それだけが、はっきりしていた。
⏳ クロノスの沈黙
その瞬間。
空気が、ほんの一瞬だけ歪んだ。
音はない。
声もない。
だが、
時間が“見ていた”。
環だけが、微かに目を伏せる。
(……まだ、語る時ではない)
クロノスは、沈黙を選んだ。
🌑 それぞれの夜へ
その夜、三人は別々の場所で眠りについた。
同じ夢を見ることはない。
同じ答えを持つこともない。
だが――
同じ“入口”に立ったことだけは、確かだった。
🌸 次へ続く予兆
三河の夜は、変わらず静かだった。
だが、
その静けさは、
嵐の前触れでもあった。
🕊 次回予告
次に夢を見るのは、誰か。
そして“武器”は、誰を選ぶのか――。
🔮 クロノス予告
夢は、始まりではない。
選ばれるのは武器か、人か――
それとも、まだ名を持たぬ“理”か。
次に触れる者は、
自らの意思で“戻れぬ場所”へ足を踏み入れる。
――刻は、静かに進んでいる。