今日一日を振り返ると、静かに心が満たされていくような、そんな穏やかな流れが続いた。何か特別な出来事があったわけではないのに、空気がやわらかくて、動くたびに心が落ち着く。こういう日は、後からじわじわ良さが深まってくるのだろうな、と歩きながら感じていた。
朝起きてから外に出るまでの時間が、今日は特にやさしかった。気温もちょうどよくて、空に少しだけ残る薄い雲がやわらかくて、風も静か。朝の外気がこんなに気持ちいいのは久しぶりだった気がする。なんとなく深呼吸したくなる空気で、ゆっくり吸って、ゆっくり吐いたら、胸のあたりがふっと軽くなった。何かを背負っていたわけでもないけど「今日はいけるな」と自然に思えた。
外に出ると、日常の景色がいつもより鮮やかに見えた。紅葉の残りが歩道に散っていて、風が吹くたびに少しだけ舞い上がるあの感じ。季節の終わりの切なさというより、自然が静かに移り変わっていく美しさのほうが強かった。こういう瞬間を見られるだけで、今日が少し特別に感じる。
出先でちょっとした嬉しいこともあった。顔見知りの人に会って「最近キレイになったね」と言われた時の、あのやわらかい空気がふわっと広がる感じ。相手は軽く言ったつもりかもしれないけど、言われた側からすると想像以上に心に残る。努力してきたことが伝わっているのかもしれない、と思えた瞬間に胸が温かくなった。些細な会話のひとつが、その日の気分をここまで変えてくれるなんて不思議だ。
それから、コンビニで買い物した時にも小さな幸せがあった。店長さんがいつものように明るく接してくれて、特に何の意図もないほんの数秒の会話なのに、妙に安心する。ほんの一言でも「また来てくださいね」と言われると、お店ってこういうやり取りで好きになるんだよな、と改めて感じた。こういう日常の積み重ねが、自分の生活の土台になっているのが分かる。
午後は少し自分の好きなことをして過ごした。新しいコスメやバッグを選んだり、色や質感を見たりする時間が楽しくて、選んでいるだけで気分がよくなる。好きな色に触れると気持ちも整っていくし、自分の感性に合う小物や服を見つけると、それだけで一日のテンションが変わる。今日は特に「これ似合いそう」と思えるものに出会えて、良い買い物ができたなと感じた。
帰り道は空がきれいで、夕方の光が建物に反射して淡い金色になっていた。静かな風が頬を撫でていく感じが心地よくて、歩きながら自然と笑顔になっていた。気持ちに余裕がある日って、景色の見え方も違う。どこを歩いていても、同じ道じゃないみたいに見える。
夜は自分のペースで家事をして、ゆっくり整えていった。ルーティンをていねいにやるだけで、部屋も心も整っていく。お気に入りの香りがふわっと広がって、今日の疲れをやさしく包み込んでくれる感じがして心が落ち着いた。
ふと思ったけど、「何も特別じゃない日の幸せ」って、強い光じゃなくて淡い色の安心に近い。今日みたいな日が積み重なることで、未来も穏やかに進んでいく気がする。
何かを頑張った日もいいけど、こういう日が一番自分を満たしてくれる。
今日を振り返ると、誰かと話した一言や、何気ない景色や、自分が選んだ小さな買い物…
その全部が「良い一日だった」と胸の中で静かに光っている。
明日もまた、今日の続きみたいな穏やかな日でありますように。
焦らず、自分のペースで。
丁寧に、軽やかに。
そんな風に進んでいけたらいいなと思う。
今日の一言📄
今日もいい日やった。自分のペースで生きて、それで十分。