光・影・雷 ― 三理、京都に響く ―**
✨⚔️🌩️
三河から京都へ――。
東の空が白み始める頃、松平元康・服部半蔵・本多忠勝の三人は静かに都へ到着した。
古都の空気は、どこか緊張と気品が混ざり合い、三人を“試練の地”へと誘うようだった。
■ 一、光を導く者 ― 松平元康 ☀️✨
洛外の古社。
元康は静かに祠の前へひざまずいた。
手にした“黎明の剣”がわずかに震える。
その震えは、剣が語りかけているかのようだった。
――お前は本当に光を背負えるのか。
元康は静かに目を閉じた。
父の死、焦げつく戦の匂い、守れなかった民たち。
胸に刺さったままの痛みを、ひとつひとつ受け入れていく。
「ならば背負おう。この命が尽きようとも、光は必ずつなぐ」
瞬間、黎明の剣が眩い光を放った。
祠から立ち上る光柱が元康を包み、胸に“光の紋”が刻まれる。
✨黎明の剣――完全覚醒。
■ 二、影の舞 ― 服部半蔵 🌑🗡️
半蔵の試練は、都の地下に眠る“影の道”。
暗闇の中、灯す火もないまま、半蔵は静かに進む。
無数の影が、音もなく立ち上がった。
それは、かつて影の理に選ばれなかった“怨念”の群れ。
「……影は怯むものではない」
朧影刀が黒紫に輝き、半蔵の手で生き物のように震えた。
影が襲いかかる。
半蔵は迷いなく斬った。
過去を。
恐れを。
そして、影に飲まれようとする己自身さえも。
最後の影を断つと、地下に静寂が戻った。
――影は恐れではない。
――影は守りであり、真を照らす盾である。
その声が響き、半蔵の目に“影の紋”が宿った。
🌑朧影刀――完全覚醒。
■ 三、雷轟の咆哮 ― 本多忠勝 ⚡🐉
京都の北、雷鳴山。
その名の通り、常に雷が鳴り響く険しい山。
雷轟の槍が突然青白く光り、忠勝の全身へ雷が降り注ぐ。
「来いよ……雷!!」
雷撃が身体を貫く。
だが忠勝は倒れない。
むしろ吸い上げるかのように雷を取り込み、槍の輝きはさらに増していく。
雷の中心から影が現れる。
雷神の化身――理の守護者。
忠勝は槍を握り、叫ぶ。
「貫くのみだ!!」
雷轟の槍が放つ閃光が雷神の影を切り裂き、山全体が震えた。
⚡雷轟の槍――完全覚醒。
■ 四、三理、京都に揃う 🌸⛩️
夕暮れの都。
三人はそれぞれ試練を経て、一つの場所に集まった。
「光、影、そして雷……揃ったな」
元康が静かに言う。
忠勝は槍を肩に担いで笑い、半蔵は目を細め、都の気配を読む。
空から一羽の鳥が舞い降り、脚には紙が結ばれていた。
半蔵が封を開く。
「橘 煉、京都へ急来」
「西より黒き影、毛利元就の残魂動く」
そして――
元康は息を呑む。
「この紋は……政宗殿の“蒼天の紋”!」
運命が、静かに京都へ集まりつつあった。
■ 五、都に忍び寄る影 👤🌙
夜の京都――。
細い路地を、不気味な影が走った。
それは人の姿をしながら、理なき“獣”のような動き。
「……これは誰かが仕掛けておる」
半蔵がつぶやく。
元康の剣が光の線を描き、忠勝の槍が雷を纏う。
京都の闇は深い。
しかし、その深さこそが“三理の集結”を際立たせる舞台。
遠くで鐘が鳴った。
戦いの幕が上がる音。
⏳次回予告
——理はまだ、揃っていない。
京都で武器の力を覚醒させた元康・半蔵・忠勝。
だが、その瞬間、遠く離れた戦場で “もう一つの揺らぎ” が走る。
それは 石田三成の理の乱れ。
封印が弱まり、未来の記録から “ひずみ” が生じ始める。
元康は気づいていた。
自分の覚醒が遅れれば、三成は二度と帰ってこれない。
そして——
背中合わせの縁(えにし)が、いよいよ交わり始める。
次回 —— 京都覚醒編・後編
『裁きの理と、十五代の影』
理は交差し、運命は動き出す。
⏳ 【クロノスの導き(後編用)】
——時間の底で、私は見ていた。
三本の武器が目覚めた瞬間、
“封じてきた裁きの理” が、再び震え出した。
未来が欠けてゆく。
澪が生まれるはずの線が揺れる。
だからこそ、
松平元康が“三成を救う役目” を持って生まれたのだ。
その運命は、誰も知らない。
ただ静かに流れ、今、京都で形を取り始める。
——次の理へ進め。環(たまき)。
そこに未来を繋ぐ者がいる。