🌸 戦国ファンタジー第15話・中編🌸

戦国ファンタジー
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光・影・雷 ― 三理、京都に響く ―**

✨⚔️🌩️

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三河から京都へ――。

東の空が白み始める頃、松平元康・服部半蔵・本多忠勝の三人は静かに都へ到着した。

古都の空気は、どこか緊張と気品が混ざり合い、三人を“試練の地”へと誘うようだった。

■ 一、光を導く者 ― 松平元康 ☀️✨

洛外の古社。

元康は静かに祠の前へひざまずいた。

手にした“黎明の剣”がわずかに震える。

その震えは、剣が語りかけているかのようだった。

――お前は本当に光を背負えるのか。

元康は静かに目を閉じた。

父の死、焦げつく戦の匂い、守れなかった民たち。

胸に刺さったままの痛みを、ひとつひとつ受け入れていく。

「ならば背負おう。この命が尽きようとも、光は必ずつなぐ」

瞬間、黎明の剣が眩い光を放った。

祠から立ち上る光柱が元康を包み、胸に“光の紋”が刻まれる。

✨黎明の剣――完全覚醒。

■ 二、影の舞 ― 服部半蔵 🌑🗡️

半蔵の試練は、都の地下に眠る“影の道”。

暗闇の中、灯す火もないまま、半蔵は静かに進む。

無数の影が、音もなく立ち上がった。

それは、かつて影の理に選ばれなかった“怨念”の群れ。

「……影は怯むものではない」

朧影刀が黒紫に輝き、半蔵の手で生き物のように震えた。

影が襲いかかる。

半蔵は迷いなく斬った。

過去を。

恐れを。

そして、影に飲まれようとする己自身さえも。

最後の影を断つと、地下に静寂が戻った。

――影は恐れではない。

――影は守りであり、真を照らす盾である。

その声が響き、半蔵の目に“影の紋”が宿った。

🌑朧影刀――完全覚醒。

■ 三、雷轟の咆哮 ― 本多忠勝 ⚡🐉

京都の北、雷鳴山。

その名の通り、常に雷が鳴り響く険しい山。

雷轟の槍が突然青白く光り、忠勝の全身へ雷が降り注ぐ。

「来いよ……雷!!」

雷撃が身体を貫く。

だが忠勝は倒れない。

むしろ吸い上げるかのように雷を取り込み、槍の輝きはさらに増していく。

雷の中心から影が現れる。

雷神の化身――理の守護者。

忠勝は槍を握り、叫ぶ。

「貫くのみだ!!」

雷轟の槍が放つ閃光が雷神の影を切り裂き、山全体が震えた。

⚡雷轟の槍――完全覚醒。

■ 四、三理、京都に揃う 🌸⛩️

夕暮れの都。

三人はそれぞれ試練を経て、一つの場所に集まった。

「光、影、そして雷……揃ったな」

元康が静かに言う。

忠勝は槍を肩に担いで笑い、半蔵は目を細め、都の気配を読む。

空から一羽の鳥が舞い降り、脚には紙が結ばれていた。

半蔵が封を開く。

「橘 煉、京都へ急来」

「西より黒き影、毛利元就の残魂動く」

そして――

元康は息を呑む。

「この紋は……政宗殿の“蒼天の紋”!」

運命が、静かに京都へ集まりつつあった。

■ 五、都に忍び寄る影 👤🌙

夜の京都――。

細い路地を、不気味な影が走った。

それは人の姿をしながら、理なき“獣”のような動き。

「……これは誰かが仕掛けておる」

半蔵がつぶやく。

元康の剣が光の線を描き、忠勝の槍が雷を纏う。

京都の闇は深い。

しかし、その深さこそが“三理の集結”を際立たせる舞台。

遠くで鐘が鳴った。

戦いの幕が上がる音。

⏳次回予告

——理はまだ、揃っていない。

京都で武器の力を覚醒させた元康・半蔵・忠勝。

だが、その瞬間、遠く離れた戦場で “もう一つの揺らぎ” が走る。

それは 石田三成の理の乱れ。

封印が弱まり、未来の記録から “ひずみ” が生じ始める。

元康は気づいていた。

自分の覚醒が遅れれば、三成は二度と帰ってこれない。

そして——

背中合わせの縁(えにし)が、いよいよ交わり始める。

次回 —— 京都覚醒編・後編

『裁きの理と、十五代の影』

理は交差し、運命は動き出す。

⏳ 【クロノスの導き(後編用)】

——時間の底で、私は見ていた。

三本の武器が目覚めた瞬間、

“封じてきた裁きの理” が、再び震え出した。

未来が欠けてゆく。

澪が生まれるはずの線が揺れる。

だからこそ、

松平元康が“三成を救う役目” を持って生まれたのだ。

その運命は、誰も知らない。

ただ静かに流れ、今、京都で形を取り始める。

——次の理へ進め。環(たまき)。

そこに未来を繋ぐ者がいる。

戦国ファンタジー第15話・後編-3|宿命の交差点

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